外国人材の雇用を考えている方も、まだ予定のない方も必見!
異なる人種、文化、価値観に触れる時、不安や疑問を感じたことはありませんか?
- 外国人って、どんな人たち?
- どんな点に気をつけるべき?
- 日本や日本人の文化をどう思っているの?
この記事では、実際に起こった出来事をもとに、外国人雇用の現場での戸惑いや学びを描いています。
「外国人材とどうコミュニケーションを取るべきか?」
そのヒントが詰まった異文化理解のためのノンフィクションストーリーです。

外国人社員寮にクレーム!
あの家はかわいそう…
はじめまして、キャリアアドバイザーの伊能ゆりなです
私は、外国人材を雇用する企業と、雇用される側の外国人、両者の課題解決をサポートするキャリアアドバイザーです。
「日本で働きたい」
そんな想いを持つ海外の方々に、安心して働けるクリーンな就職環境を提供すべく、日々奔走しています。
珍事の解明で全国を駆け回ることもしばしば。
今回もそんな「予想だにしない出来事」が起きた現場から、リアルな声をお届けします。
外国人労働者の家探しは想像以上に大変!
過去にもお伝えしましたが、外国人向けの賃貸物件探しは本当に難航します。
マナー違反が多いというイメージ、または実際の事例から、外国人入居NGの物件も少なくありません。日本のルールを知らない、もしくは知っていても気にしない――。そんな理由から、希望に合った物件を見つけること自体が一苦労です。
しかし、本人たちの希望はというと…
- 駅チカ
- エアコン完備
- 築浅
- 個室
日本人と同じく、要望はどこまでも出てきます。
今回の珍事:東京で働くベトナム人特定技能外国人Aさんたちの場合
技能実習生や特定技能外国人の住まいは、企業が契約する借り上げ社宅。家具・家電も完備、時には私たちが購入・設置することもあります。まさに“好待遇”。
ただし交通費には制限があり、「指定駅からのバス代のみ支給」。そのため、物件探しにも制限がかかります。
今回、選択肢は次の2つ:
- 個室あり、駅から徒歩25分
- 駅徒歩10分、しかし部屋の構造が連続間取り(奥の部屋へは手前の部屋を通る)
Aさんたちは1番を希望。
無事に入居も済み、いよいよ就労がスタート!
ところが面談当日、事件が勃発!
ある日、初回の面談で企業の会議室に到着。開始まで時間があったので資料を確認していたところ…。
バン!!
乱暴なドアの音とともにAさんたちが怒鳴り込み。
「ゆりなさん、ちょっといいですか!
私たち、家が遠いです。こんな寒い中、30分もかけて駅まで歩かせるつもりですか!!」
さらに続々と同郷のメンバーが入室し、12人の「抗議集団」に囲まれる私…。
「あの家は遠すぎるでしょう。
あんな条件の悪い所から通わせるなんてかわいそうじゃありませんか!」
いやいや、私たちは東京で条件に合う物件を探し、丁寧に2つの選択肢を提示しましたよ…!
冷静に、そして毅然と対応する
私は深呼吸し、1カ月前に物件選びをした際のメッセージを見返しながら言いました。
「皆さん、落ち着いてください。
物件は2つご案内し、遠い方を選んだのはAさんたち自身です。
それを人のせいにするのは違うのでは?」
さらにこう続けました。
「防寒具を用意して、自転車で通勤するなど工夫してみてはどうですか?
交通費の支給ルールは日本人社員も同じです。
家賃12万円の物件に、3万円負担で住めていること自体がありがたいことではないでしょうか?」
さすがに、全員が沈黙…。
最後に:甘やかすのではなく、ルールを守らせる
面談が終わり、私は改めて実感しました。
「サポートは“優しく&手厚く”が基本。
でも、“わがまま”には毅然と対応する必要がある。」
そのためには、
- 入居時に社宅誓約書を交わす
- やり取りの記録(チャット・メッセージ)を残す
これらを徹底し、後のトラブルを防ぎましょう。
まとめ
外国人材の雇用には、予期せぬトラブルがつきもの。
でも、それは「異文化理解」を深めるチャンスでもあります。
日本で安心して働ける環境をつくるには、優しさだけでは足りません。
「ルールを守ることの大切さ」を伝えることも、私たちの重要な役割です。
今後もこのようなリアルな現場から、皆さんの“外国人雇用”をサポートする情報をお届けしていきます!